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急須の焼成が終わったところです。
宇幸窯では約1,130度で製品を焼き上げます。



この窯では一回に150個ほどの急須を焼成できます。


先ほど、今年最後の窯出し作業を終えました。

窯出しと言っても、この窯は還元焼成用の低温焼成の窯です。
それでも750度以上の温度で焼成しますけど。

ほどよく冷めた(250度程度)ところで、
急須を窯から1個ずつ取り出して、枠板に移します。



まだ急須の最終仕上げとか茶漉し網の取り付け作業が残っていますが、
これで目の離せない工程は全て終了しました。



この還元焼成窯も1年間お疲れ様でした。また来年もお願いしますよ。


 ずいぶんと長い間、日記の更新をさぼっていました…
 常滑焼宇幸窯の急須セットも湯呑の在庫切れで欠品状態がつづいており、本当にご迷惑をおかけしておりました。
 
 久しぶりに湯呑が焼成できましたので作業風景を報告します。
 これは電気窯の上蓋を上げたところです。

 酸化焼成した急須・湯呑みの地肌は、これぞ常滑焼!といった感じで朱泥色に染まっています。


 
 写真には写っていませんが、窯の最上段には灰釉京形湯呑が、その下段に朱泥京形急須が収まっています。
 そして中段には朱泥紫彩湯呑み、下段には朱泥緑彩湯呑みが並んでいます。
 



 
 焼きあがった製品の窯出しをして…
 
 これは、湯呑の高台の底を回転やすりの上で擦って滑らかにしているところです。
 
 窯出し後の焼き物の底はざらざらしていますので、食卓等を傷つけないためにも、大切な作業です。


 
 
 さっと擦るだけですが、湯呑の高台の底が滑らかになりました。
 
 
 朱泥急須とのセット組の場合にはこれで作業完了ですが、黒泥急須とのセット組の湯呑はこの後で燻還元焼成を施します。


 
※ショッピングカートの朱泥急須セットと灰釉掛け急須セットの在庫状況を更新させていただきましたので、よろしくお願い致します。


前回焼成した急須・湯呑の一部を還元燻し焼成します。

還元燻し焼成に使う窯は以下の小型の電気窯です。
以前は本焼成用に使っていましたが、今は還元燻し焼成専用の窯として使っています。



 
 
下段には湯呑を重ねて横にして積みました。

この後の色の変化に注目してください。


 
 
窯の上段には急須を順に積み上げ…
 
最上部には色の変化が良くわかるように、湯呑をかぶせて置きました。


 
還元燻し焼成用の温度で焼成し、窯が冷めるのを待ちます…

窯の制御盤の温度を確認すると、200℃程度まで冷めました。
 
上蓋を開けて窯出しです。


 
 
窯の蓋を開けたところです。

急須も湯呑も朱泥部分が黒色に変化しています。


 
 
下段に入れた湯呑も燻しがかかっています。


 
比較の為に、焼成前後の湯呑を並べました。
 
常滑焼の土に含まれる酸化鉄の作用で酸化焼成後は朱泥色をしていますが、還元燻し焼成することにより、黒色に変化しています。

還元燻しについて詳しく知りたい方は、「急須の製造工程」の下方に記載してある「還元燻し焼成」の項をご覧ください。 ※以下の画像をクリックしてください。



 湯呑みの成形と加飾が終わり、箱の中でゆっくりと乾燥させています。
(このような金属の箱を、こちらでは“カンカン”と呼んでいます)
 
 湯呑みの中側には"中白”と呼んでいる釉薬を筆で塗ってあります。焼成前なので、まだざらっとしています。



 乾燥が終わり、いよいよ窯詰めです。
 
 耐火性の棚板(カーボランダム棚板)と支柱を使って、湯呑を上に積み上げていきます。
 焼成前なので湯呑みの色がぼやっとしています。

 最上段まで積み上げたら上蓋を降ろして焼成に入ります。



 これは電気窯のコントローラーで、上中下段の3段制御で焼成管理ができます。
 焼成途中が省略されていますが、今は窯の煉らし(最高温度を一定時間キープ)に入ったところです。

 常滑焼の朱泥土は他産地に比べて焼成温度が低めです。


 電気窯内部が十分に冷めたところで上蓋を上げます。

 焼成前に比べて湯呑みの加飾の色が鮮明に浮き上がりました。
 写真では分かりにくいですが、湯呑みの中白も艶が出ています。



 この後の工程は以前にも紹介しましたが、高台(湯呑の裏底)擦りや還元燻し焼成などがあります。


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