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ちょっと変わった「変わり急須」のご紹介②


いきなり衝撃的な急須の登場ですが...。
注ぎ口が二つあるとても変わった「二口急須」です!


 
 二つの湯呑に均等な濃さでお茶を注ぐには「まわしつぎ」と言って交互にお茶を少しづつ注ぐと良いのですが、この急須なら二つの湯呑に同時に均等な濃さでお茶を注ぐ事ができます。


 
 注ぎ口が二つある特殊な形状の急須ですが、宇幸窯の「帯茶こし」がきちんと取り付いていますので実用可能な「二口急須」です!


 
 とは言うものの二つの湯呑に均等な量で注ぐには高度な技術を要すると思いますが……。
 
 能書きをいろいろとたれましたが半分ジョークの変わり急須です。

 左手急須でもそうなのですがこの「二口急須」はさらに製造コストがかかるので、大変割高になっています。それでも興味のある方は「宇幸窯直営通販」にて扱っておりますので、よろしかったらご覧ください。


 2018/10/4 新着情報
 テレビ東京様から「二口急須」の画像を番組で使用したいと電話がありましたので、「ご自由にお使い下さい」と快諾しました。

【「テレビ東京「巷(チマタ)の噺」2018年10月9日(火)深夜0時12分放送】
 笑福亭鶴瓶さんとゲストがよもやま話を展開する番組で、ゲストの林家木久扇さんの話の中でイメージ画像に使われるそうです。

 どんな感じに映るのか楽しみです!


ちょっと変わった「変わり急須」のご紹介①

 
まずはこちらの急須をご覧ください。


 
 
普段見慣れた急須とは何となく雰囲気が違うのがお分かりでしょうか?


 
 いつも急須を使っている方はすぐに分かると思いますが、急須の注ぎ口と持ち手の位置関係が通常のとは正反対になっています。
 普段見慣れている急須は右手で扱いやすい構造になっているので、左利きの方が左手で急須を持って湯呑にお茶を注ごうとすると、とても注ぎにくいのです。

 そこで作ってみたのがこの左利きの方用の左手急須です。

 「手と口の位置を逆にしただけじゃないか!」と言われればそうなのですが、作り手側からするととても作りにくい急須なのです。
 急須に限らず物作りを生業とされている方には理解いただけると思いますが、作り手には急須の注ぎ口と持ち手の位置が頭の中に自然と入っているので左手急須を作ろうとすると作業がぎこちなくなって生産効率が悪くなります。



 上の画像は急須の焼成が終わって窯の上蓋を上げたところですが、急須の手と口が互いにぶつからないように交互に並べて積んであります。
 ここに左手急須が加わると配列が狂って、窯に効率よく商品を詰める事が難しくなります。
 
 そんなこんなで左手急須は少々割高になってしまうのですが、「宇幸窯直営通販」にて扱っております。よろしかったらご覧になってください。


湯呑みの乾燥から焼成

 湯呑みの成形と加飾が終わり、箱の中でゆっくりと乾燥させています。
(このような金属の箱を、こちらでは“カンカン”と呼んでいます)
 
 湯呑みの中側には"中白”と呼んでいる釉薬を筆で塗ってあります。焼成前なので、まだざらっとしています。



 乾燥が終わり、いよいよ窯詰めです。
 
 耐火性の棚板(カーボランダム棚板)と支柱を使って、湯呑を上に積み上げていきます。
 焼成前なので湯呑みの色がぼやっとしています。

 最上段まで積み上げたら上蓋を降ろして焼成に入ります。



 これは電気窯のコントローラーで、上中下段の3段制御で焼成管理ができます。
 焼成途中が省略されていますが、今は窯の煉らし(最高温度を一定時間キープ)に入ったところです。

 常滑焼の朱泥土は他産地に比べて焼成温度が低めです。


 電気窯内部が十分に冷めたところで上蓋を上げます。

 焼成前に比べて湯呑みの加飾の色が鮮明に浮き上がりました。
 写真では分かりにくいですが、湯呑みの中白も艶が出ています。



 この後の工程は以前にも紹介しましたが、高台(湯呑の裏底)擦りや還元燻し焼成などがあります。


急須セットの湯呑を焼成しました

 ずいぶんと長い間、日記の更新をさぼっていました…
 常滑焼宇幸窯の急須セットも湯呑の在庫切れで欠品状態がつづいており、本当にご迷惑をおかけしておりました。
 
 久しぶりに湯呑が焼成できましたので作業風景を報告します。
 これは電気窯の上蓋を上げたところです。

 酸化焼成した急須・湯呑みの地肌は、これぞ常滑焼!といった感じで朱泥色に染まっています。


 
 写真には写っていませんが、窯の最上段には灰釉京形湯呑が、その下段に朱泥京形急須が収まっています。
 そして中段には朱泥紫彩湯呑み、下段には朱泥緑彩湯呑みが並んでいます。
 



 
 焼きあがった製品の窯出しをして…
 
 これは、湯呑の高台の底を回転やすりの上で擦って滑らかにしているところです。
 
 窯出し後の焼き物の底はざらざらしていますので、食卓等を傷つけないためにも、大切な作業です。


 
 
 さっと擦るだけですが、湯呑の高台の底が滑らかになりました。
 
 
 朱泥急須とのセット組の場合にはこれで作業完了ですが、黒泥急須とのセット組の湯呑はこの後で燻還元焼成を施します。


 
※ショッピングカートの朱泥急須セットと灰釉掛け急須セットの在庫状況を更新させていただきましたので、よろしくお願い致します。


農林水産大臣賞受賞茶とお便りを頂きました


 「全国茶品評会」の普通煎茶10kgの部で農林水産大臣賞を受賞された鹿児島県霧島市の春香園製茶・有村春明様から祝賀会の引き出物として急須セットを御用命いただき、無事に収めさせていただきました。
 その有村様から、祝賀会の報告のお便りと共に農林水産大臣賞受賞茶の入ったセットをいただきました。

 貴重なお茶とありがたいお便りをいただき、本当にありがとうございます。


 第66回全国茶品評会・普通煎茶10キロの部で農林水産大臣賞に輝いた霧島茶です。
 以前にも紹介しましたが、お茶の外観・香気・水色・滋味の4点の審査項目全てで満点を獲得した煎茶です。
 茶葉は一番茶と二番茶の早摘みのものを用いて、蒸し、粗揉、揉捻、中揉、精揉、乾燥という手間のかかる工程を経て作られるのが一般的なようです。
 ちなみに蒸し時間の短いものが浅蒸し煎茶で、長いものが深蒸し煎茶です。
 お茶本来の味を楽しむなら浅蒸し煎茶、深みのあるお茶を楽しむなら深蒸し煎茶がお勧めです。
 ただ、深蒸し煎茶は細かな茶葉が多くなり、普通の急須の茶漉し網ですとお茶が出にくいので、宇幸窯の帯茶漉し急須がお勧めです。


 
 2煎分(約大さじ2杯)の茶葉を取り出してみました。

 お茶の葉1枚1枚が丁寧に揉まれていて、いつも目にする茶葉よりも上品です。

 お茶の香ばしさの中にほのかに甘い香りも感じます。


 
 
 
 湯飲みで約60度程度に冷ましておいた一煎分のお湯を急須に戻して、そこに一煎分の茶葉(約大さじ1杯)を入れます。


 
 
  約3分ほど蒸らして蓋を取ると…
 
 お茶の葉が鮮やかな色になって急須の中に広がっています。


 お茶の色は透明感のある上品な金色です。

 早速飲ませていただきました。

 上品な香ばしさに、甘みと苦み・渋みが絶妙に調和していて雑味は全くありません。
 「これこそが本来の日本茶」と思わせてくれる、おいしいお茶でした。


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