製造風景
湯呑みの乾燥から焼成
湯呑みの成形と加飾が終わり、箱の中でゆっくりと乾燥させています。
(このような金属の箱を、こちらでは“カンカン”と呼んでいます)
湯呑みの中側には"中白”と呼んでいる釉薬を筆で塗ってあります。焼成前なので、まだざらっとしています。
乾燥が終わり、いよいよ窯詰めです。
耐火性の棚板(カーボランダム棚板)と支柱を使って、湯呑を上に積み上げていきます。
焼成前なので湯呑みの色がぼやっとしています。
最上段まで積み上げたら上蓋を降ろして焼成に入ります。
これは電気窯のコントローラーで、上中下段の3段制御で焼成管理ができます。
焼成途中が省略されていますが、今は窯の煉らし(最高温度を一定時間キープ)に入ったところです。
常滑焼の朱泥土は他産地に比べて焼成温度が低めです。
電気窯内部が十分に冷めたところで上蓋を上げます。
焼成前に比べて湯呑みの加飾の色が鮮明に浮き上がりました。
写真では分かりにくいですが、湯呑みの中白も艶が出ています。
この後の工程は以前にも紹介しましたが、高台(湯呑の裏底)擦りや還元燻し焼成などがあります。